船場能「経政」に出演して参りました
今日は大阪船場にある「坐摩神社」にて「第2回船場能」に出演して参りました。
番組は辰巳満次郎師による能「経政」でした。
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「坐摩神社」と書いて、何と読むかすぐにわかる人は余程の大阪通だと思われます。
これで「いかすりじんじゃ」と読むのです。
“摂津国一宮”で、とても古い歴史を持つ神社だそうです。
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船場は大阪町人文化の中心地であり、おそらく江戸時代には能楽も多く演じられたに違いありません。
その頃御屋敷や御座敷の中では、燭台の灯りで能を演じることが多かっただろうということで、今日は舞台の四隅に4本の燭台を置いて、”蝋燭能”の形式で「経政」が演じられました。
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そもそも「経政」では、燭台の灯火の中で管絃講が行われている所に経政の霊が現れるわけで、今日の演出はストーリーにぴったり合っていたわけです。
見所のお客様達は、ひと時タイムスリップして、当時の旦那衆が楽しんだのと同じ感覚で能を体感していただけたのではないでしょうか。
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「船場能」が終わると私はすぐに京大稽古に移動しました。
来月12月16日に香里能楽堂にて開催される関西宝連の稽古をしたのですが、最後には能「経政」を稽古して終えました。
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今日は経政に始まって経政で終わる1日だったのです。