10年で10番の能を舞うこと
今日は大阪の香里能楽堂にて、「皓月会」の申合がありました。
皓月会は故石黒孝師の同門会で、今は石黒実都さんが引き継いで稽古されています。
今回はご自分の「松実会」と合同での開催だそうです。
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私は今日は能「芦刈」の地謡を謡ったのですが、この「芦刈」のシテをなさる方は、なんと「10年連続して能を10番舞う」という大きな目標を立てて、実際にもう9年連続してシテをされているそうなのです。
これまた大変なことです。
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10年で10番の能を舞うには、様々な条件が整っていることが必要です。
たとえば時間的、経済的な条件がクリア出来たとしても、それに加えてよほど健康な身体と、強靭な精神力が無いと不可能なことです。
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毎年モチベーションを維持しつつ、新たな能に元気にチャレンジし続けておられるのは、本当に賞賛に値する偉業だと思います。
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番組に載っている石黒実都さんの挨拶文に、「皓月会は再来年50周年を迎えます。父の孫の石黒空がこの道を志すことを決めたので、皓月会は100周年を目指すことも可能になりました。」とありました。
100周年。これまた実現すれば大変な偉業です。
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先ずは来週月曜日9月17日に、九州大濠能楽堂にて開催の「皓月会」のご盛会と、能「芦刈」の成功をお祈りしつつ、精一杯お手伝いさせていただきたいと思います。