吉備津神社の思い出

今日は「八朔」、8月の始まりです。

私は昨夜、宝生能楽堂の舞台で能「鵺」の稽古をしている途中で日が変わって8月を迎えました。

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そして今朝は早起きして、新幹線で岡山に向かっております。

今日は新しい企画、「岡山子供能楽教室」の開校式があるのです。

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この子供教室を岡山のどこでやるのか、詳しく聞いたのは先月のことでした。

その場所が「吉備津神社」の中にある施設であると聞いて、正直かなり驚きました。

「吉備津神社」は私にとって非常に思い出深いところだったのです。

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私はずっと昔、高校の修学旅行で岡山を訪れました。

私は当時修学旅行委員をやっていて、岡山における「コース別行動」のコースの1つをプロデュースしていました。

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委員が10種類ほどのコースを設定して、学年400人ほどが各コースに分かれて1日を過ごすのです。

「備前焼コース」、「工業コース」、「自然コース」、「倉敷コース」などがある中で、私がプロデュースしたのが「桃太郎コース」でした。

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正式名称は「桃太郎伝説と吉備路巡りコース」で、内容は「伝説に彩られた地・吉備路をレンタサイクルで自由に観光する」というものでした。

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そのコースのスタート地点が「吉備津神社」だったわけです。

吉備津神社近くでレンタサイクルを借りた40人ほどが、そこから各々自由に散らばって、半日吉備路サイクリングを楽しんだのです。

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あの時、「数十年経って君は能楽師になり、子供能楽教室の講師としてこの吉備津神社を再訪することになるよ」と言われても、おそらく信じられなかったでしょう。

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まもなく到着する吉備津神社。

そこでどんな子供達と出会って、どんな能楽教室になるのか。

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不思議な感慨と期待感を抱きつつ、新幹線は今岡山に到着しました。

能楽教室、頑張ってまいります。

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