一流アスリートの言葉
韓国平昌で冬季五輪が開催中です。
私は映像では全く見られていないのですが、日々携帯のニュースで一喜一憂しております。
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競技が見られない分、選手のコメントに心を動かされることが多いです。
昨日はスピードスケートの小平奈緒選手の言葉が印象に残りました。
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1000mで銀メダルを獲得した後のコメントで、「順位やメダルよりも、自分がしっかり氷と対話して、好きなように氷を味わって滑りました」と。
また金メダルの選手の滑りを見て、「自分もあのくらいのタイムで滑れるかもと思ったが、そうは言っても自分自身に集中しようと思った」とも。
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これまた私などと比べるのは本当に全くおこがましいのですが、能楽師の立場から見てもとても良くわかる考えであり、参考になると思ったのです。
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つまり、「自分が舞う曲にしっかり向き合って対話して、その曲の場面場面で自分の思うイメージ通りに舞うように心がけた」
「人の型や謡や、華やかな舞台などを気にしてばかりいるのではなく、自分自身に与えられた役を如何にしっかり勤めるかに集中する方が大事だと思った」
というように言い換えられる気がするのです。
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小平選手はその姿勢でトレーニングと競技に臨み、結果として銀メダルに輝いたわけです。
更に、「この結果は忘れて、次の500mに集中します」とのコメントもありました。
小平選手は次のレースもきっと、そのブレの無いメンタルをしっかりキープして滑るのでしょう。
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一流アスリートの言葉には、壮絶な厳しいトレーニングと試合経験に裏打ちされた、ある種の重みを感じます。
私は「試合」というものを経験しない仕事をしておりますが、それでもそれらの言葉に勇気付けられたり、参考にさせていただいたりしています。
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まだまだオリンピックは続きます。
選手の皆さんが良いコンディションで練習の成果を発揮出来るように、心より祈っております。