隙間花壇 〜春待つ息吹〜
東京三ノ輪の私の自宅マンションと隣の建物の隙間に、四季の野の花が咲く不思議な空間があります。
私は「隙間花壇」と名付けて、日々前を通るのを楽しみにしております。
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とはいえ、秋が深まってからは新しく咲く花も無く、上の写真のように静かに眠っているような景色でした。
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しかし今日、隙間花壇の前を通る時に、何か微かな雰囲気の変化を感じました。
暫し立ち止まって眺めると…
きちんと剪定された紫陽花の枝えだの先に、新芽が顔を出していたのです。
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更に良く見ると、他にも芽の出た植物が。
こちらはガクアジサイの新芽でした。
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そして新芽だけでなく…
梅の蕾もありました。
まだまだ固く閉じられていますが、これから陽射しを浴びるにつれて、大きく膨らんでいくのでしょう。
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能「高砂」のクリの一節に「草木心無しとは申せども 花実の時をたがえず」とあります。
隙間花壇の草花達も、本当にまるで心があるように近づく春を感じとって準備をしているのだと思いました。