謎の「鵺ばらい祭り」

今日は伊豆の大仁に稽古に行って参りました。

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三島から伊豆箱根鉄道に乗ろうとしたら、ホームにこんなポスターが。

「鵺」という文字には瞬時に反応してしまいます。

しかし立ち寄り見れば、「鵺ばらい祭り」には能「鵺」が出たりすることは無いみたいです。。

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そもそも何故、伊豆長岡で「鵺」なのか?

そして「ご当地キャラ・ぬえ左衛門」とは一体?

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色々な疑問が渦巻いて来たので、帰りの新幹線で調べてみました。

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何故伊豆長岡なのかというと、鵺退治をした源三位頼政の奥さんが、伊豆長岡出身の「あやめ御前」という女性であったそうです。

近衛天皇に仕える絶世の美女「あやめ御前」に恋した頼政は、鵺退治の褒美に帝からあやめ御前との結婚を許され、目出度く二人は結ばれたのでした。

しかしその後頼政は、宇治川の合戦で討死してしまいます。

そして頼政の死後、あやめ御前は出家して尼さんになり、生涯頼政の菩提を弔って八十九歳で亡くなったとか。

この辺り、能「鵺」と能「頼政」を繋ぐストーリーのようで興味深いです。

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この絶世の美女であり貞淑な妻であった「あやめ御前」の故郷の地で、その夫頼政の鵺退治を再現した「鵺ばらい祭り」が始まったそうです。

…なにかやや強引な気もしますが、ある意味では「鵺が取り持った頼政とあやめ御前の縁」とも言えるので、伊豆長岡と鵺の繋がりはわかりました。

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そして「ぬえ左衛門」とは…!

ぬーん…。

なんと言いますか、予想通り「ユルくなった鵺」そのまんまですね。。

「プロフィールだぬーん」という欄を見ると「年齢40歳くらい」だそうで、妖怪にしては若い方ですかね。

セリフの語尾には「ぬーん」とつけるようです。

笑ったのは、尻尾の蛇も「マサオ」という別の人格(?)があるということです。

何故マサオ…?

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という訳で、調べても何となく謎が深まるような気がする辺りが如何にも「鵺」らしいです。

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お祭り自体は、地元の中学生達がユーモラスな鵺の着ぐるみを着て、頑張って稽古した「鵺踊り」(かなりハイレベルな踊りらしい)を披露するのがメインのようで、そのような趣旨ならば能「鵺」が関わらなくても良いかなと思いました。

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今年は仕事があり行けませんが、いつか「鵺ばらい祭り」行ってみたいものです。

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