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タリーズ、レバー、ナルニア国

先日のいなかっぺ大将ネタのブログに関して、記憶術があれば教えてほしいとのコメントをいただきました。

私は特に記憶「術」のようなものは持っておりません。

前にも書きましたが、覚えるときには必ず正しい謡だけを口ずさむようにしております。

そうすれば、頭が一瞬空白になっても無意識に正しい謡が出て来るものです。

逆に、覚える途中で間違った謡を1度謡ってしまったら、正しい謡を5〜6回すぐに謡い直すようにしています。記憶の上書きですね。

あとは私の場合、同じ謡でも頭に入って来る順番があるようです。

①ストーリーがはっきりしている謡が一番早く頭に入ります。

②固有名詞が多い謡も比較的入りやすいです。

③ストーリー性があまり無く、例えば人の世の無情といった普遍的なテーマを延々と説く謡が最も記憶し辛いです。

またこれら全ての謡に共通して厄介なのが「助詞・助動詞の変化」です。

「なりけり、なりたり、なりしに、なれば…」などが一曲の中にランダムに出て来て、これを間違えると曲が「ループ」したり、逆に「ワープ」したりと言った恐ろしいことも起こります。

なので私は助詞助動詞を記憶するときには、先ず「インパクトのある文字」に置き換えて記憶するということをしています。例えば…

なりけり→なり蹴り

なりけん→な理研

なるとかや→NARUTOかや

なりたり→なりタリーズ

なりしに→なり死に

なるに→ナルニア国

なれば→なレバー

人の言うらん→人の遊覧

人の見るらん→人蚤るらん

人や聞くらん→人や菊蘭

~かな→女性の名前

~やな→関西弁

…つまり謡を浚いながら、「次は何だっけ。タリーズだ。その次は理研だ。」という具合に記憶を手繰っていくのです。

しかしあくまでこれは正しい謡を記憶する迄の話です。

決して舞台上で、「次はレバーだっけ、ナルニア国だっけ」などと考えている訳ではありません。念のため。

1件のコメント

  1. また面白いタイトルであることよ、と読み始めると、なんと、拙問への早速のご回答、感謝申し上げます。
    音は変えずに、インパクトある文字変換とは、なるほど上手いやり方ですね。
    愉しい笑いを誘われながらも、示唆に富む内容に感じ入りました次第です。「必ず正しい謡だけを口ずさむ」ことや、「間違えて謡ってしまったら、すぐに正しい謡を5~6回」、そして「記憶の上書きをする」ということは、ほかの芸事やスポーツにも通じますね。何かがちょっと上達した気になった時などに、自己流の変なくせを体に記憶させてしまわないように、いつもこのようなシンプルな記憶のルールに立ち返りたいものだと思いました。
    良いお話をお聞かせいただきました。どうも有難うございました。

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