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「伝承」ということ

今日は水道橋宝生能楽堂にて、「第4回和久荘太郎  演能空間」に出演して参りました。

近い先輩である和久荘太郎さんが40代の若さで始められた演能空間も、早くも4回目になり、今回は初めて宝生能楽堂にて開催されました。

荘太郎さんも40代でお若いのですが、今日は何と息子さんの和久凜太郎くんが、11歳にして初シテの能「花月」を見事に勤められました。

公演冒頭の挨拶で荘太郎さんが、「今回の公演のテーマは”伝承”です。職業選択が自由な現代において、能のような伝統芸能をどうやって次代に伝えるかを考えたいと思い、番組を組みました。」というような内容を仰いました。

私は能「花月」の後見として、後ろから凜太郎くんをずっと見ていたのですが、その背中には既に、玄人として厳しい稽古を耐え抜いた者が持つ「責任感」と「気迫」が漲っていました。

地頭は宝生和英家元、大皷は人間国宝の亀井忠雄先生。

正に能が世代を超えて伝承される瞬間を目撃した、貴重な経験でした。

和久荘太郎さん自身の能「自然居士」も、やはり先鋭的な舞台特有な熱気に包まれた熱い舞台でした。

私は個人演能会をする予定は全く無いのですが、今日の素晴らしい舞台を拝見して、いつか自分でも…と淡い夢を抱きつつ帰路につきました。

和久荘太郎さん、本日は凜太郎くん共々本当におめでとうございました。

2件のコメント

  1. 澤田様 いつも楽しくブログを拝読しています。
    さて今回のブログに、「私は個人演能会をする予定は全く無いのですが・・・」とのこと、なんでなんで?
    ぜひやって欲しいです。応援します。
    楽しみにしていますよ。

    1. コムラ様 コメントありがとうございます。また励ましのお言葉大変有り難く存じます。
      個人演能会は、ある意味人生最大の目標なので、じっくり考えて機を見定めてやりたいと思っております。その時はどうかよろしくお願いいたします。

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