涌宝会大会

昨日今日の2日間、名古屋能楽堂にて和久荘太郎師の同門会「涌宝会大会」に出演して参りました。

お弟子さんの舞台は、やはり師匠の気質を反映するものだと思います。

「涌宝会」の舞台は、「気合と迫力」に満ちていて、これは紛れもなく和久師のスタイルを色濃く映していると思いました。

能が2番と、舞囃子も沢山出てとても賑やかな会でしたが、私が特にすごいと感心したのが「独調」が多く出たことでした。

「独調」は大鼓、小鼓、太鼓のどれかひとつのお囃子に合わせて、お弟子さんが1人で無本で謡を謡うというものです。

時間にして5〜6分ですが、お囃子と謡が緊張感を持って対話しているようで、非常に見応えのある舞台でした。

しかし独調は、謡を正確に覚えて謡うのも大変ですし、教える師匠も囃子の手組を正確にわかっていないと教えられないので、これは難易度が高いです。

私の会でも、いつか独調を稽古出来たらと思います。まだ先の目標ですが。

また、和久師が指導されていて、自らの出身でもある名東高校の能楽研究部が沢山出演したのも素晴らしかったです。

高校文化連盟の全国大会にも出場するというハイレベルな高校生達は、長刀などの難しい曲でも大人顔負けの舞台を見せてくれました。

更に、大会の最後の飾る能「胡蝶」では、シテの方がすごい気迫で、「お幕」の声にまで力が漲っていました。

とにかく2日間ほとんど途切れなく舞台上におられた和久師の気力体力が、一番すごいと思いました。

今回の舞台では大いに刺激を受けましたので、私もまた澤風会の稽古を頑張りたいと思います。

和久先生、涌宝会の皆様、2日間どうもありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です