牡丹の花房匂い満ち満ち…
「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは美人の例えですが、牡丹の花は能「石橋」においては、作り物として舞台を華やかに彩ります。
宝生能楽堂の作り物の牡丹は実際の牡丹と比べるとかなり大きく、花の作り物の中では最大の大きさだと思います。
通常の石橋では紅白二色の牡丹が出ますが、宝生流の小書「連獅子」になると、紅白に加えて薄桃色の牡丹も出て、より華やかさが増します。
今は丁度牡丹が咲く季節です。亀岡稽古場には牡丹が沢山あるので、上手くすると満開の牡丹が見られるかもしれません。今日は期待して稽古場に向かいました。すると…
一番見事だったのがピンク色。なんと石橋連獅子に使う3色が揃っていたのでした。
作り物では偶に本物の草花を使うことがありますが、石橋の場合は作り物が本物よりも大きいので、それは難しいと思います。
しかしこの見事な亀岡の牡丹が三色揃って舞台に出たら、さぞかし舞台映えするだろうと思いました。