新たなスタート
今日は澤風会が終わってから初めての江古田稽古でした。
皆さんそれぞれ新しい仕舞を決めて、また次の舞台に向けてスタートを切りました。
最高齢90歳のお弟子さんも元気に次の曲「養老」の仕舞を稽古されました。
そして謡も今日から新しい曲「田村」の鸚鵡返しを始めました。
桜咲く4月の初め、街中には如何にも新入社員、見るからに入学式帰りの大学新入生、と言った人達が溢れています。
こういう春の新鮮な雰囲気の中で、気持ちも新たに稽古を開始するのは、大変に気分が良いものです。
しかも田村の鸚鵡返しで桜が満開の清水寺の風景を謡っていると、「今自分は他の人よりも深く濃厚に春を体感している」と思われました。
日本の四季折々の美しさを、普通よりも鮮烈に濃密に味わえるのは、謡や仕舞の稽古をしている人だけの特権だと思います。
稽古を終えて、「春宵一刻 値千金 」と頭の中で謡いながら、江古田稽古場前の中学校の満開の桜を眺めて帰路につきました。