甲府盆地の桃の花

昨年の4月上旬の事です。松本稽古に向かう為に、いつものように新宿から特急あずさに乗りました。

八王子を過ぎて奥多摩辺りまで来ると、電車はトンネル地帯に入ります。

小一時間ほどトンネルを出たり入ったりした後、広々とした甲府盆地を見下ろす高台に出るのですが、そこで目を見張りました。

多少美化された記憶ではありますが、その時の甲府盆地は満開の桃の花で全体が淡いピンク色に埋め尽くされていたのです。

数年前から通っていた松本稽古ですが、このような美しい甲府盆地を見たのは初めてで、また桃がこんなに綺麗な花だと思った事もそれまでありませんでした。

西王母の誕生日が旧暦3月3日だと先日書きましたが、今の暦だと丁度4月上旬にあたります。

三千年に一度だけ実る桃があるという西王母の園は、おそらくこんな感じなのでは、と思われる夢のような風景でした。

そして今日。また松本稽古がありました。

今年は桜も遅いので、桃もまだだろう、しかし少しだけでも咲いていないかな…と期待しながらトンネルを抜けると…

桃の花は見事に全くありませんでした。。

むしろまだ梅が咲いていて、周りの山々は白く雪を戴いています。

春は名のみの甲府盆地でした。

またいつかあの、西王母の世界のような桃の風景を見てみたいものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です