令和6年第2回七宝会のお知らせ

来る4月27日(土)15時より、「第2回七宝会」

が開催されます。

場所は「枚方市総合文化芸術センター本館・関西医大小ホール」です。

能「清経音取」シテ宝生和英

狂言「蝸牛」善竹隆司

能「昭君」シテ澤田宏司

という番組で、宝生和英御宗家が久々に七宝会にてシテを舞われます。

また私もシテを勤めさせていただきます。

能「清経」は、「音取」という小書(特殊演出)で演じられます。

これは笛の特殊な演奏に導かれるように、シテ清経が橋掛を時間をかけて歩んで舞台へ向かいます。滅多に観られない小書です。

また能「昭君」も上演頻度の低い珍しい曲です。

皆様この機会に是非特殊演出や希曲を観に七宝会にお越しくださいませ。

どうかよろしくお願いいたします。

2024年全宝連京都大会の打ち合わせ

今日は大阪で七宝会申合がありました。

明日2月9日が七宝会の本番で、枚方市総合文化芸術センター小ホールにて17時開演。

能「春日龍神」シテ辰巳和磨

能「源氏供養」シテ辰巳孝弥

他狂言が演じられます。

その申合の後で、関西宝連の学生数名と楽師での打ち合わせがありました。

これは

「全国宝生流学生能楽連盟自演会(全宝連)」

の打ち合わせです。

来たる6月29日(土)30日(日)の2日間、京都金剛能楽堂にて

「2024年全宝連京都大会」

が開催されるのです。

宝生流を稽古している全国の学生達が年に一度集まって盛大に開催される「全宝連」。

コロナ禍で1年延期の年があったので、5年ぶりの京都大会になります。

番組作りの事、鑑賞能(30日に開催予定)のチラシやチケット制作、全宝連委員による謡蹟巡りの事などなど…

たくさんの内容を話し合いました。

なにしろ前回全宝連京都大会の時には皆まだ中高生であり、彼らは何も知らないところから委員をしないといけないのです。

我々楽師は出来るだけ委員の負担を軽くしつつ、楽しい全宝連にするためのお手伝いをして行けたらと思っております。

鑑賞能の詳細な番組など、また正式に決まり次第お知らせしてまいります。

繰り返しですが、

今年6月29日(土)30日(日)金剛能楽堂にて開催の「全宝連京都大会」

どうかよろしくお願いいたします。

お正月気分かと言うと…

一昨日の元旦は宝生能楽堂にて謡初、昨日は三重の実家に日帰り帰省と、一見お正月らしい生活をしております。

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ところが実は心の中は全然お正月気分ではないのです。

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1月9日(日)の「月浪能特別公演」にて能「正尊」立衆。

1月15日(土)の「五雲能」にて能「巴」シテ。

と、正月早々に太刀や長刀を振り回す激しい役が続くのです。

なので正月行事と並行して毎日稽古も重ねております。

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能「巴」は14年前に大阪の「七宝会」で勤めさせていただきました。

二度目の演能でしかも前回から14年経っております。

今回はよりレベルアップした舞台になるように、頑張って稽古したいと思います。

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また明日からは3月5、6日の「澤風会郁雲会」に向けた舞囃子と能の稽古もスタートします。

明日だけでも舞囃子「山姥」「天鼓盤渉」「乱」「雲雀山」「三輪」、

能「井筒」「葵上」「夜討曽我」の稽古が予定されています。

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とりあえず3月の澤風会郁雲会までは「仕事全力モード」で進んで参ります。

2022年あけましておめでとうございます

皆様 2022年あけましておめでとうございます。

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昨年はコロナ禍が収まらない中でも3月に京都、10月に松本で澤風会を開催する事ができました。

学生の活動も全宝連は映像配信になりましたが、関宝連と関西宝連、そして京大の自演会は何とか有観客で開催されました。

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今年は先ず3月の5日(土)6日(日)に水道橋宝生能楽堂にて「東京澤風会・郁雲会大会」を開催いたします。

東京での澤風会は1年半ぶりで、能「井筒」、能「葵上」、能「夜討曽我」を始め舞囃子も多く出る予定です。

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そして9月24日(土)には京都大江能楽堂にて「澤風会京都大会」、10月には「松本澤風会大会」を開催予定です。

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私の演能予定としては、

①1月15日(土)五雲能にて能「巴」

於宝生能楽堂

②4月23日(土)七宝会にて能「羽衣盤渉」

於枚方市総合文化芸術センター

③5月27日夜能にて能「小鍛冶白頭」

於宝生能楽堂

の3番が予定されております。

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コロナの先行きはまだ不透明ですが、気をつけながら何とか頑張って稽古して参りたいと思います。

皆様本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

第2回七葉會が無事終了いたしました

去る12月26日(日)、水道橋宝生能楽堂にて「第2回七葉會」が無事に開催されました。

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暮れの慌ただしい時期で、果たしてお客様がどのくらいいらしてくださるのか正直不安もありました。

しかし当日、開場して暫くすると…

亀井雄二君「うわ!なんか見所が人いっぱいなんだけど!」

土屋周子さん「ほんとだー!どうしよう緊張してきた…」

という感じで、おかげさまで大勢のお客様がいらしてくださいました。

誠にありがとうございました。

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能「蝉丸」は、私としては稽古したことは余さず出せたように思います。

その後何人かの方に感想をいただいたのですが、複数の方が

「逆髪の姿がとても美しかった」

と仰いました。

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本来なら喜ぶところなのですが、今回に限っては「やはり”強さ”がまだ足りなかったか…」と反省もいたしました。

狂女のキャラクター作りは難しいと改めて実感した能「蝉丸」でした。

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嬉しい事も悲しい事もあった今年が、最後は静かに暮れていきます。

今年お世話になった皆様どうもありがとうございました。

来年もどうかよろしくお願いいたします。

皆様どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

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※文末になりますが、第2回七葉會公演は公益財団法人朝日新聞財団さま、公益財団法人文化財保護・芸術研究助成財団さまより助成を賜りましたこと、御礼申し上げます。

明日は第2回七葉會

10月以降は仕事が急増して、バタバタしているうちにあっという間に年の瀬になりました。

そして「第2回七葉會公演」がいよいよ明日12月26日14時より、水道橋宝生能楽堂にて開催されます。

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私は能「蝉丸」のシテ逆髪を勤めます。

昨日24日にはその申合がありました。

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逆髪は皇子でありながら生まれながらに髪の毛が逆立つ奇病を患い、狂人となって放浪するという難しい設定の女性です。

自分なりの解釈で稽古して申合に臨みましたが、申合が終わってから家元より何点かご注意をいただきました。

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そのご注意の中には「逆髪は障害に立ち向かう人間の象徴的な存在でもある」という私が気づいていなかった解釈もあり、ハッといたしました。

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本番までまだ1日あります。

もう一度私の”逆髪像”を練り直して、少しでも改善された舞台をお見せできればと思っております。

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七葉會の七枚の葉っぱ達は、昨日の申合を終えてすぐに全国に散らばっていきました。

ある者は札幌に、ある者は名古屋に…

そして私は今日は昼に奈良で「能楽大和四座立ち会い競演」に出演した後に京都大江能楽堂の「関西宝連」に移動して、学生達の舞台のフォローをします。

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皆それぞれの場所で仕事をしながら、明日の本番に向けて思案を重ね、士気を高めていることと思います。

そして明日はまた七枚の葉っぱ達が宝生能楽堂に集まります。

大寒波に負けない熱い舞台になるように、精一杯頑張ろうと思います。

当日券もご用意する予定ですので、お時間のある方は是非ご来場くださいませ。

よろしくお願いいたします。

※文末になりますが、本公演は、公益財団法人 朝日新聞財団様、公益財団法人文化財保護・芸術研究助成財団様より助成を賜りましたこと、御礼申し上げます。

兼平いよいよ明日です

今年の夏もいよいよ一番暑い時期を迎えて、毎日茹だるような猛暑です。

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その猛暑の中、明日8月15日には「五雲会」が開催されます。

私は能「兼平」のシテを勤めます。

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本来なら4月15日に開催予定の舞台でした。

それが延期になってから4ヶ月、世界も私の身の回りも激動の時間を過ごしました。

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その激動を乗り越えて、何とか本番を迎えることができそうです。

昨日申合が終わり、今日は先ほど水道橋宝生能楽堂で最後の稽古を終えました。

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あとは本番に備えてゆっくり休んでコンディションを整えます。

明日も間違い無く猛烈な暑さになりますが、その猛暑に負けぬような熱い「兼平」を演じたいと思います。

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皆様どうか御来場賜りますようよろしくお願いいたします。

五雲会8月15日正午始 宝生能楽堂

能「右近」田崎甫

能「兼平」澤田宏司

能「草薙」今井基 ほか

七葉會 十周年記念公演のお知らせ

宝生流若手能楽師7人が集まっての合同社中会「七葉会」。

本年8月8日、9日には「七葉会10周年記念大会」を予定しておりましたが、情勢を鑑みて来年に延期させていただくことになりました。

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そしてその上で七葉会同人7人で、今我々に何か出来ることは無いか話し合いました。

その結果8月9日に「七葉會」という名前で7人による演能会を開催させていただく運びになりました。

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宝生能楽堂にて13時半〜16時半頃まで開催。

舞囃子6番に半能「橋弁慶」、仕舞、連吟などが演じられます。

私は舞囃子「井筒」と、「橋弁慶」の地謡などを勤めます。

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チケットは全席自由4000円(学生2000円)で7月9日朝10時より「能LIFE Online」にて、先着100名様限定で販売いたします。

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チケットご購入にあたっては、

①購入手続きの前に先ず「能LIFE Online」(http://nohlife.com )に登録をお願いします。

②その上で発売日以降にやはり「能LIFE Online」( http://nohlife.com )より購入手続きにお進みください。

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少々手間のかかる購入方法になります。

しかしながら、コロナウイルスが収まらない状況下での舞台開催にあたっては、万が一の場合にはお客様全員と連絡をとる必要があります。

「能LIFE Online」に事前にご登録いただくことでお客様により安全に舞台をご覧いただけると考えてこの方法をとらせていただきました。

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このような状況下の舞台で何かとご不便をおかけいたしますが、様々な安全対策をして開催させていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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チラシ表面

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チラシ裏面

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※なお、七葉会各会の社中の皆様につきましては、チケットに関してはそれぞれの先生にお尋ねくださいませ。

3件のコメント

宝生夜能 有料WEB配信公演

先月以来、水道橋宝生能楽堂での定例公演は殆どが延期になっております。

本当は明後日4月18日に私が能「兼平」を舞う予定だった「五雲会」も、8月15 日に延期になりました。

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その中で、来週4月24日に予定されている「夜能」が

「有料WEB配信公演」

という形で開催されることになったと、宝生会事務局より知らせがありました。

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舞台の映像を流すだけでなく、一歩も二歩も進んだ先進的な企画が用意されているようです。

これはこの緊急事態のみならず、この先未来の能楽の発信方法への大きな道標になる企画だと思います。

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詳しい視聴方法は以下をクリックしてご確認をお願いいたします。

http://www.hosho.or.jp/1676/

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今後宝生流でも有料WEB配信が増えていくと思われます。

また情報が入りましたら都度皆さまにお知らせいたします。

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コロナウイルスに負けることなく、むしろ逆境を逆手にとって未来に繋がる新しい道を模索する。

そんな能楽師を、どうか応援していただければと存じます。

ご視聴よろしくお願いいたします。